ゆきちゃんの世界
  * * * 旅 * * *
北海道ツアー ・・・ 第3日目

第3日目
   8月17日(土) 晴れ
    05:30 起床
    06:00 小樽到着(2時間遅れ)・地元ボランティア大西さんの出迎え
    06:40 小樽出発
    07:20 佐々木農園にて朝食(おにぎり・カップスープ)
         畑のプチトマトもぎ

◆朝食をいただいた広い納屋には、トラクター山盛りのかぼちゃや上等なメロンが
  足下にごろごろ。
  子供たちは目をみはっていた。
  あとで6年の田村君が北海道は広くて全部畑なのに驚いたといっていた。
  誰かが農業ってもうかるんかなと聞いてきたけど答えに詰まって
  「なかなかそうもいかないんじゃない」と答えたけれど、これは難しい。

◇すぐその場で質問が出れば佐々木さんに聞けたのだが、うまく質問が出るためには、
  事前に佐々木農園のそれなりの説明をしておいたりして
  子供なりのイメージや期待を持たせたりして、そこで一旦疑問をださせておいて、
  それから体験して感じて考えさせる。
  そうしたうえで、話合いの場を設定して意見を交換し合う。
  そのように関心を持たせて、聞きあうことこそ交流や相互理解が深まっていくことなんだな
  と考えさせられた。

◆ボランティアの大西さんは、皆がたちよった分のお礼代わりに
  午後から農作業の手伝いをするんだよとおっしゃってた。 感謝!
  このようにみえてないところで多くの方々のおかげ、ボランティアの方々のおかげがあって、
  この旅行は支えられているのだということを、子供たちに気づいてほしいなと思っている。

◇プチトマトがどんな風に畑になっていくか、知らなかった子が多かったようだ。
  もぎながら食べていいよ、といわれて子供たちはケース片手に歓声をあげて
  広まい畑に散っていった。
  真っ赤に熟れたのを手一杯のケースに山盛りとる子やなかにはそれでもたりず
  ポケットにまでいっぱい詰め込んでいる子もいた。
  嫌いだからと全然とらない子もいたし、自分は食べないからあげるよといって、
  とったトマトをくれた子もいた。
  結局車の中で食べると汚れるからと段ボールにまとめていれて、
  このあとの旅のあいだ、毎食みんなの貴重なビタミン源になってくれたプチトマトだった。

    09:30 岩見沢駅に到着。ボランティアの学生さんたちと合流。
    10:50 岩見沢市栗沢町サンシャインクリニック到着。
         青森市からの佐藤玄輝さんと池邊眞衣が岩見沢駅からヒッチハイク
         してくるのを拾う。
    11:30 散歩しながらメディカルチェック・たきぎひろい
         地元ボランティアの金崎さんと船木さんがきてくださる。
    13:00 昼食(ご飯、みそ汁、鶏肉の照焼き、ほたてサラダ)
    14:00 テント張り、五右衛門風呂準備(子供とスタッフと力をあわせて)
    15:00 中さんと走ろう(散歩コースを回る)
         走った後五右衛門風呂に入る。

◆栗沢町サンシャインクリニックは、代々岩見沢市で医者をしておられる
  小島先生の郊外の患者のための施設。
  丘一帯の広大な敷地にイギリス館、宮村荘、診療所などの施設が点在し、
  まだ建設中の研修所もある。
  各所にある美しい池、テントをはる場所としてちょうど良い林や広々とした草原、
  丘をめぐるいくつもの散歩コースなど、大自然の中の素晴らしい場所だ。

◇マラソンの中 済さんは、盲目のランナー。 次期シドニーをめざしている
  パラリンピック候補のランナーです。
  今年のパラリンピック選考会では、伴走者は歌手の高石ともやさんで、おしくも4位。
  全盲でいらっしゃるけど、コンピューターのお仕事と人間啓発のセミナーなどもなさっている
  素敵な方です。
  この栗沢コースでは眞衣ちゃんの伴走で散歩コースを7周走ってくださった。
  子供たちも歓声をあげて駆け回っていた。

◆北海道スタッフもそろった。
  一緒にまかないや掃除を手伝ってくださる金崎さん、船木さんも来てくださった。
  地元栗沢町の方で、お金でできない分を手伝いでとおっしゃてくださり、
  素晴らしいボランティア精神をお持ちで、なかなかできないことだと思いました。
  お二人には大変お世話になり感謝の思いでいっぱいです。

◇金崎さんは、私どもも頭が上がらないほど、ただひたすらに動いて働いてくださいました。
  船木さんも自動車で金崎さんを連れてきてくださったし、あちこち車で動いてくださいました。
  又、栗山町の方々に声かけして寄付金を募ったり、おみやげにサインペンなども
  集めてくださいました。
  おみやげは帰りのフェリーの中で子供たちに渡しました。
  船木さん、金崎さん、栗山町のみなさん、どうもありがとうございました。

◆学生ボランティア「ひまわりの会」の方々もそろいました。
  冨田君、藤田君、岡君、佐々木さん、この4人の方々には最後まで
  ずっとつきそっていただきました。
  子供たちをみててくれて、しっかりと相手をしてくださいました。
  又、他の手伝いも気持ちよくしていただきました。
  それこそ、踏んだり蹴ったりされて大変だったでしょうに。
  最後のお別れ会でも「ありがとう」とおっしゃってたのを聞いて、
  なんて素晴らしい若者たちだろう、
  こんな若者が、生き生きとのびてゆける社会であってほしいものだと思わされました。

◇うちの眞衣を青森市からつれてきてくださった佐藤さんも、地震がご縁で知りあった方です。
  眞衣を1カ月半避難留学させてくださったお宅です。
  おかげで眞衣もスキーができるようになり、
  休みになるとたびたび行かせていただいています。
  このツアーの前にも親子ともどもねぶた祭りを見に行きました。
  眞衣はその後、そのままいて直接北海道にきたわけです。
  佐藤さんも自宅で合宿などし慣れておられるので、
  テント張りをしっかり手伝ってすぐお帰りになりました。
  佐藤さんはるばる有難うございました。
  また、スタッフの寝袋をたくさん貸していただき、ほんとうに有難うございました。

◆ボランティアにもいろいろな様子のボランティアがあります。
  それぞれの事情があるなかでのボランティアなのだから、
  こうでなくてはならないという思い込みを持ったりすると
  互いの思いのすれ違いが不信や誤解を生みかねません。
  特に、相手の詳しい事情もわからず、助っ人に来ていただいた場合には、
  そこのところは十分に認識しておかねばならないことです。

◇その場合、ボランティアの内容の多少も方法もボランティアへの認識も
  一人一人違っていて当然なのです。
  だから、自分たちの想いと違うことがあったとしてもあたりまえだと割り切ることが必要です。
  ですから、まず「どんなお手伝いをしていただけますか」と相手の意向を
  十分に聞いたうえで、その場での役割の分担をしあい、
  相互認識をきちんとすることが大事です。
  で、働いておられる様子も様々です。

◆何れにしろ、お手伝いしようと来てくださったことへの感謝の思いがあれば、
  心から「有難うございます」の声がけができます。
  その基本のところがわかっていて、互いに「有難うございます」が言えるなら、
  気持ちよく働けるのだということを良くわかっておきたいと思われました。
  要は人と人との思いやりと寛容の精神ですね。

◇五右衛門風呂は伊勢さんがセッティングしてくださいました。
  子供たちの中には煙いのと熱いのとで、入るのに難儀したという子もいた。
  子供たちは、釜ゆでの石川五右衛門のこと知ったかしら。
  ただ男子が先で時間をとったので、女子たちは10分しかなかったと不満もでていた。
  しかし、後のほうが入りやすかったようだ。
  又、薪拾いがとても楽しかったそうだ。

◆五右衛門風呂はやはり昔ながらの風呂場でなくては、難しかったみたい。
  伊勢さんにはやりにくいのを上手にしていただいて、有難うございました。


    17:30 夕食(ジンギスカンとおにぎり)、歓迎の夕べ
         前回ホームステイの加藤さん夫妻もカンパも携えて来て下さる。
    19:30 みんなで歌おう(歌とギターとピアノの音楽会
    21:30 テントと宮村荘で就寝
    22:00 スタッフミーティング


◆コンサートはクリニックの豪華リビングのすぐ外のテラスと庭園を使って行われた。
  トトロの歌に始まり、皆でよく知っている歌やテレビソングなどを
  皆にマイクを向けながら一緒に歌った。
  次にたぐさんのギター演奏、つづいてたぐさんも池邊も好きな高石ともやさんの歌を
  池邊の歌とたぐさんのギターで歌った。
  何故か北海道の大自然にともやさんの歌はよく似合うのです・・。
  やはり、ともやさんの故郷がすぐ近所の北海道雨竜町だからでしょうか。
  ピアノは部屋の中にあったので、最後に池邊が「幸せはこべるように」の弾き歌いと、
  ランゲの「花の歌」とリストの「愛の夢」の窓越しのピアノ演奏で終わりにしました。

◇コンサートのPAに、先だってのワイルドランの折の高石ともやさんのPAの松野さんが
  マイクやアンプ等一式持ってきてくださいました。
  おかげさまで屋外でも歌いやすい音も散らないで歌もうまくいったし、
  ピアノの音も外にうまく伝わったと大変感謝しています。
  ただ終わってから、松野さんにもっとピアノを中心に組んだら良かったのにと言われて、
  申し訳なく、またの機会があれば、落ち着いた雰囲気でピアノのイメージが
  星空に広がっていくようなコンサートが設定できたらいいなと思いました。
  私自身も来夏までには落ち着いてピアノも弾けているのではないかと思っています。

◆また地震の歌の「幸せはこべるように」の弾き歌いで、
  隣に座ってたおばちゃんが涙流してたよと子供から聞かされてとてもうれしくて、
  ともに響きあえた喜びと感謝の気持ちを持たせていただきました。
  ただ、終わってすぐに小島先生ご自慢のグランドの自動ピアノが、
  大音量でミッキーマウスマーチを弾きだしたのにはみんなびっくりさせられましたね。
  でも、みんなと歌うときベトナムのフーくん、フォンくんたちも一緒に大きな声で
  ドレミの歌の歌ってくれたのでうれしかったです。
  都会では見れないほど沢山のキラキラと音をたてて光る
  星の下での“星空コンサート”でした。

        ホームステイ:伊藤宅    仁王、宮本
                 佐々木宅   岡本


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